モットー
中学2年生時の僕のモットーといえば
「あなたが微笑みたくない人にも1日5回微笑みましょう」(マザーテレサ・カトリック指導者)
でした。
今も昔も変わらないのですが、僕の性格は物事をはっきりさせたがる性格です。
中学校に入学したばかりの頃の僕は特に、「この人は好き」「この人は嫌い」というふうに人の好き嫌いをはっきりさせていた記憶があります。
しかしあるときふとこんなことを思ったのです。
「なんで人のこと嫌いになるんやろう」
そう思うようになったのとほぼ同時期に、上のマザーテレサの言葉に出会いました。
そこで僕はその言葉に対して素直になることを決めて、毎日嫌いな人に笑顔を見せる努力を絶やさないように心がけました。
まずは挨拶から。
とりあえず毎朝、顔を合わせたら「おはよう」を言うようにしました。
たとえ返事がなくとも、毎朝毎朝、笑顔で。
加えて、1日の中で嫌いな子と接する時間をなるべく多く設けました。
なにしろ1日に5回は微笑まなければなりませんでしたから。
そうすると、1週間もしないうちに、僕の心の中から「あの子が嫌い」という邪念はみるみるうちになくなっていきました。
はじめのうちは「こっとが挨拶してんねんから返事しろや」と思っていましたが、だんだん挨拶をすることが習慣化されていき、微笑むことについても違和感をまったく感じなくなり、いつの間にか自然と挨拶ができるようになったものです。
相手に対する感覚はというと、「相手のことが好きになった」とか、そういうものではありませんでした。
どちらかというと「許す」という表現のほうが合っているような気がします。
僕が人を嫌いになることの前提として、僕が嫌いになる人は僕に対して冷たい人で、言い換えれば僕のことが嫌いなんじゃないかと思えるような態度をとる人がほとんどでした。
僕はそれが許せなかったのです。
これだけ仲良くしようとこちらから迫っているのに、なぜそれに対してもっと友好的な態度がとれないんだ、という怒りというかもどかしさみたいなものを頻繁に感じていました。
「こっちが仲良くしてやってんだからそっちもそれなりに楽しそうにしろよ」という半ば権威的な態度で構えていたのかもしれません。
当時の僕の最大の問題点はそこにあったように思えます。
「自分がこうなんだから、相手もこう。そうじゃなきゃ嫌だ」
という固定観念というか、自分勝手な尺度で世界を測ろうとしていたような気がします。
嫌いな人にも微笑みかけるようになってからは、僕の世界はかなり広がったような気がします。今まで踏み込まなかった世界ともかかわりをもつようになったからです。
もっとも、人を嫌いになることは自分にとってマイナスである、ということはわかっていましたし、何より「あの人嫌い」という意識を持ちながら毎日のように顔を合わせるのはかなりのエネルギーを消費することにつながり、疲れるだけだということも感じていました。
まず、「嫌いな人」というのを定義している時点で、僕の中にはその人が自分に対してマイナスな影響しか与えないと思い込んでいたのですが、それが一番の問題だったのです。
自分に対してマイナスの影響しか与えない人なんていうのは存在しません。
すべての人は僕にプラスの影響を与えます。それが良いものか否かは別として。
「人の振り見て我が振り直せ」
という言葉がありますが、まったくその通りです。
人のことをあぁだこうだと言っているうちは、自分にも至らないところがゴマンとあるんだということを露呈しているに過ぎません。
それと、嫌いな人が嫌いな人となりうる原因のひとつとして、その人を見ていてイライラすること、というのがよくありますが、これはそのイライラする行為を自分自身も同じようにしているからイライラしてしまうのだそうです。
逆転の発想からいくと、嫌いな人の中にこそ僕が改善すべき事柄のヒントが隠されている、ということなのです。
まさしく、人の振り見て我が振り直せ、です。
マザーテレサの言葉を実行することによって、僕の意識が人の好き嫌いの感情を左右することを知りました。好きか嫌いかは、毎日微笑みかけるという行為、つまり僕の意識の持ち方次第でいくらでも変えられるということです。それに加えて、人を嫌いになるということはほとんどの場合、自分にとってマイナスにしかなりません。誰かのことが嫌いになるのであれば、同じように自分のなかに自分が許せない嫌いな要素を含んだ自分がいるのかもしれません。それを受け容れるためには、自分と向き合い、自分を更生させていくか、嫌いな人に微笑みかけて、「許す」しかないのだと、僕は思います。
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追記
今回は書きたいことがうまく表現できませんでした。途中話が脱線しかけてその部分を省いたり、書き直したりしているうちに焦点がずれ始めて、最後にむかって文全体がぼやけていったように思えます。
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